CONTEST GUIDE BOOK VOL.3 1997-1998 掲載


■ コンテスト四方山対談
Part 3

〜8月某日、きゅうあ〜るえるの面々ビ−ル片手に集う

L:みなさんお久しぶりです。今回はHさんが加わってますます盛り上がりそうですね。よろしくお願いいたします。
J:今日も暑くて麦酒がうまいねぇ。今回もオフレコ(?)でよろしく
H:みなさんはじめまして。今年、大学2年生になりましたが、初心者代表ということでよろしくお願いします。さぁみなさん、早速乾杯しましょう!!
O:ちょっとまったあ〜。僕を忘れるなよ〜。危うく遅れるとこだったぜえ。
U:ではさっそく大放談の開始としましょう。



>>> Part 1 ニューカマー歓迎編 <<<

◇コンテスト道への入門

−はじめの一歩
U:コンテストを始めたきっかけって何でした?
J:自分の事を思い返すと、短時間でログシートがこんなに埋まってしまった、ということとか、パイルを受けてビックリして、そのうちそれが快感になってきたりとかいうところが、初期段階じゃないでしょうかね。
U:ええ、ひたすら呼ばれる麻薬的な快感を覚えたころからこの道にハマりましたね。
H:僕の場合も パイルを浴びる快感を覚えた=無線にハマり出した と思っています。とにかくパイルを浴びたい!! コンテストも最初はそのための手段でした。
O:もちろん呼ぶ側だってそうですよ。一切の無駄が無いスピーディーなコンタクトって気持ち良いでしょ。
H:でもコンテストにのめりこんだ一番の理由は、自転車で10分位で遊びに行ける所に、JさんとBさんが住んでいたことのような気がしています。知らぬ間に、すっかり洗脳されてしまいました。Hi

−第2段階
J:それがそのうち、スコアということに関心がいき、結果表が気になって来るのが、第2段階。そうなると、少しでも得点を上げるためにアンテナとかセッティングとか設備をいじくり始めるのじゃないかと思います。
L:私はコンテストが始まる迄の準備が個人的には楽しいですね。前年の結果から今年はどのくらいできるのだろうか。また、どうしたらこんなに取れるのだろうかといろいろと思考を巡らし、作戦を練ったり、アンテナを強化したり、はたまた移動場所を選定したりすることがコンテストの楽しみの一つになっています。
U:こうした工夫が実を結んで賞状までたどり着いたときの気分は格別ですよね。
H:賞状もらえると「よし、次も頑張るぞ」となるので(僕もそうだった)、コンテストをやり始めた時はなりふり構わず、っていうスタイルでも良いと思いますが、少しコンテストの世界が解って長く楽しみたいと感じたら、スタイルを変えて研究・技術鍛錬のために、ちょっとだけ距離をおいてコンテストに参加するのも大切かなと思います。僕は今、将来のためにCWの練習を主目的にロカコンによく出ています。車の免許取りたての頃は移動設備の設営練習のためだけ、ということもありました。今勝てなくても良いんだ、焦りは禁物だと最近感じます。
O:そういえば僕もコンテストのためだけにCW覚えたっけ。CWのデビュー戦がKCJコンテストで、いきなりEスポでCQ出してパイルくらっていたから、今思うと恐いもの知らずだったなあ。
J:DXにしても何にしても、まず驚きがあって、そのうち結果を出すためにいろいろと工夫を始めるという感じでしょう。最初の驚きとか快感というのはなかなか忘れられないものですから、まずそういう感激を是非して欲しいですね。

−第3段階
J:次には、設備が良ければ勝てるというわけではないことに気づいて、運用テクニック等を工夫し始めるのが第3段階かな。この段階までこれずに、自分がこれだけやってんのに勝てないのは、相手がインチキでもしてんじゃないかと疑い始めちゃう場合もあるんですけど、いつまでも自分に謙虚にいたいものですね。
U:このカベを乗り越えればもう立派なコンテスタ−でしょう。
L:オペレートも楽しみの一つですね。日頃から他の方々のオペレートを聞いて、どのようにしたらスマートなQSOができるのかを考えています。思わず呼んでしまいたくなるようなオペレートって、なかなか奥が深くてまだ研究の域から脱していません。Hi
U:自分の運用テクニックがヒトにマネしてもらえるようになればこれは最高ですよね。
H:よく言われる事ですが、普段の運用時から、なるべくスマートな無駄のないQSOを心掛けるようにする事ってとても大事ですよね。あまりに短いQSOだと場合のよっては、相手にとても失礼になってしまう事もありますが、移動運用してJCC/JCGサービスを装っていれば、短いQSOでもみなさん納得して呼んでくれますので、気兼ねなく気持ちよいQSOができます。
O:とくに部分参加のときは、いろいろと研究や訓練をするチャンスですよね。フル参加して上位を目指す時のための準備としておろそかにできませんなあ。

−こんな楽しみも...
H:最近は参加すること自体を楽しんでいます。賞状獲得目的で得意バンド(430MHz)だけでやっていた高校生時代とは変わりました。車の免許を取ったのが大きなきっかけのように思います。車の運転が好きなので、ドライブして、その先でコンテストに参加という感覚です。オールJA0やオール神奈川などに現地乗り込みしたことありますが半分以上はドライブが目的だったりします。
U:移動だとコンテスト兼キャンプ、オフロ−ドツ−リングの感覚で楽しいです。
J:私も何泊もしますし、キャンプ気分半分ですね。しかも電気ガス水道その他何もない所にオートキャンプ?するわけでして、その道の人からも不思議がられています、hi。
L:コンテストの楽しみ方は、十人十色ですのでこうであるべきというものはないと思います。その局の目的にあった参加方法でよいのではないでしょうか。例えばアワードのための珍狙いとか自作アンテナの実験目的とか気軽に参加できればよいですね。
J:とにかく、一生かけても飽きさせないものであることは確かでしょうから、ビギナーの方にはマイペースでも少しづつなんらか工夫・努力を続けていって楽しんで欲しいものです。


◇オペテクの鍛え方
〜 スーパーコンテスター養成、地獄の特訓メニュー 〜

その1〜体力づくりに励むべし
繊細かつ大胆なオペレートは強靭な肉体なくしては有り得ない。移動運用はもちろんのこと、固定局であっても長時間の戦いに耐えうる体力は不可欠である。我がきゅうあ〜るえるクラブ期待のホープH氏は移動の際、無敵の要塞設備を設営後、コンテスト開始をまたずして過労で倒れ撤退した。その後、血のにじむ特訓を耐え抜いた彼が、現在、目を見張る活躍をしているのは言うまでもない。それでは、当クラブの体力トレーニングメニューを紹介しよう!

H:昨年の6&Dは参りました。2年間もの受験生生活のため体力が落ちきっていたのに気づかずに(自分を信じ過ぎていた)欲張って大きな設備を持ち込んだのですが、猛暑とコンテスト前夜の蚊の大群に負けました。そしてその年の夏休みは毎朝マラソン、今年の春休みは引っ越しバイト。その甲斐あり、今年のオールJAは移動して楽々24時間フルオペできました。
U:しぇ〜、冗談かと思っていたらホントにやっていたんですね!
J:特に夏場の移動とかは、体力勝負ですから、基礎体力づくりもコンテストの重要なファクターではないでしょうか。
トレーニングメニュー 1日分 少なくともこれをコンテスト1カ月前から土日とも行う。
ジョギング 5Km
腕立てふせ 20回
腹筋    50回
背筋    50回
移動のオバケポール伸ばしのために、ハンドグリップを毎日
O:ぐへえ〜。きびしい。
L:Jさんのように筋肉トレーニングを継続的に行うというのは効果がありそうですね。一人であれだけのアンテナを移動で上げるのには今でも信じられません。私は日頃から持久力をつけるように努力しています。例えば、家から駅までを毎日歩くとか、自転車を長い時間こぐとか。
J:Lさんは移動のアンテナ楽し過ぎですよ。6mH以上に上げたこと無いんじゃないですか? hi
H:大学の最寄り駅から大学までの途中、結構急な坂があるんです。そんなに長い距離ではありませんが、毎日歩いているとちょっとは足腰鍛えられているかな? とか思っています。
U:以前は移動の度に階段で4階まで100Kg前後の機材の上げ降ろしをしていましたが、頻繁に移動していたのでこれだけでいいトレ−ニングになっていた気がします。
O:そうそう、あれってきついですよね。私は今でも4階まで階段の往復。機材積み込みで汗だくになって、出発前にシャワー浴びて、コンテストから帰ってきたらまた機材運搬で死にそうになって.....。
J:私は高校の時陸上部でして、会社に入ってからもシーズンの時だけですが走り込んいて、これが意外とコンテストの時に役立っていたのではないかと感じます。体力的にはもちろんですが、「苦しくなってからが、勝負だ。自分が苦しいときは相手も苦しい時で、そこが勝負の分かれ目である。」という精神的な面ででもです。
O:僕の場合テニスかな。丁度、移動でコンテストするようになった頃から始めたんだけど、体力づくりや体調のコントロール、それと勝負観を養う意味でも効果あると思ってます。
H:夏場の移動のために暑さに体を慣らしておくのも重要ですよね。特に冷房病になってしまうと最悪です。それに冷房病って翌年の夏にも多少影響が残るような気もしています。なるべく冷房はつけない、または冷房の風に当たらない等、普段から気を付けたいですね。昨年の夏、部屋にいる時は一度も冷房はつけませんでした。
O:う〜っ、偉いな〜。僕なんかエアコン無かったら生きていけないよ。6DやFDの移動で、もし車のエアコンが壊れたら即時撤退だよ。
J:己の体力の限界を知っておくことも重要でしょう。体を壊してしまったり、事故を起こしてしまっては、もともこもありませんから。特に夏場移動してのフル運用後の帰宅運転は、相当危険ですので、ヤバイと思ったら、一旦寝てから帰る決断が必要でしょう。
U:同感です。日頃体を動かしていないと自分の疲労度に鈍感になるようで、ついつい無理をしすぎてしまいます。思考力も落ちちゃいますから結構危険です。
J:要するにコンテストは無線設備のパワーアップだけではだめで、運用する免許人のパワーアップも大事であるということですね。

その2〜謀多きが勝ち、謀少なきが敗れるものと心得るべし
高得点は緻密な作戦なくしてはありえない。入賞常連局は各バンドのQSOやマルチの獲得目標さらには時間ごとに運用計画をつくっている。寝ても覚めても謀を練り上げることが重要。設備力にものをいわせての勝利もよいが、並の設備でも謀多きが高得点をえらるることこそ醍醐味なり。

J:勝てて当り前の環境で勝つより、少しハンディを背負っておても、自分の工夫によって、ハイスコアをたたき出せるところが、コンテストの良いところです。
L:むやみやたらにQSOしていては、やはり限界にぶちあたってしまいますね。いかに効率的にQSOするかを考えてみることが必要です。
H:特に移動だとシステム的に色々工夫し易い環境にあると思いますので、固定でやっていた頃より燃えます。
U:アンテナの上げ方一つで差がつきますから工夫のしがいがありますよね。
H:移動予定地の下見も計画のうちの1つですよね。ポールはその柵にくくり付けて、ここにあのバンドのアンテナをたてて、ステーはあの木から、等など。あとゲートがある場合、昼間解放されていても夜間だけ閉まるという場合もありますので、閉じこめられないようにしっかり看板の時間をチェックしておかないと大変です。今年の大都市の時は参りました。
L:コンテストの何日か前からバンドの状況を聞いておくのも、どの時間帯にどんなコンディションなのかを把握できて、マルチを獲得するのに役立ちますね。
H:固定には1本もアンテナが建っていないので、ちょっと困っています。
O:いやいや、そういう時のためにいろいろな情報収集の手段があるんだよ。コンテストガイドブックとか、クラブ内のネットとか、前夜祭とか。まあ、自分でワッチするのが一番だけどね。
U:うん、日頃よく聞いているLさんはいつもやっぱりマルチが多いからなぁ。
J:特にマルチバンドの場合は、各バンドの伝搬をバランスよく知っていることと、そのコンディションの把握と読みでのQSYタイミングというか全体構成で得点が雲泥に開くので、自分に任された部分が大きいのでやりがいがありますね。
J:私はわりと事前に準備した運用チャートに沿ってQSYする方です。ですので大外れはないのですが、大当りもないので、勝てないのかも知れません。
U:運用計画をたててもコンデョションは気まぐれですから、このへんの対応力でしょうか。
O:運用していて、自分のプランや目標からかけ離れてきてきてしまったときの柔軟な対応やプランの修正も大事ですよね。僕はこれがちょっと不得意なんです。
H:生まれて初めてのマルチバンド部門参加となった今年のオールJAですが、色々分からない事だらけだったので、せめて運用プランだけは作ろうと、授業中に表を作り目標の得点を算出しました。プランには、給油のタイミングを赤ペンを使って目立つように書いておきました。熱中していると忘れちゃうかなと思いまして。2日目のハイバンドはプラン通りというわけには行きませんでしたが、良い成果を上げることができました。Oさんがおっしゃってましたが、やっぱり予習は大切です! 
U:タイムチャ−トを作ればしらずしらずのうちに能率良く呼んだり捌く工夫をしますからね。あとQSO能率を上げるためにはどうされていますか?
L:ローカルコンテスト等で呼びに回る時パイルの少ない局から呼ぶとか、コンテスト開始時は、みなさんバンドの端の方から順番に呼びにまわりますから、いきなりバンドの真ん中くらいに出ている局から呼ぶというのも効率的にQSOできるコツです。O:なるべく待たずに、効率良く呼びにまわる。つまり他局の動向を把握したり予測したりってことですかね。ディズニーランドでどのアトラクションから並ぶかってのと似てるな。
J:CQと呼びは需給関係ですから、売り時買い時そして、その場所をうまく選択するということですね。そういう工夫によって、柔よく剛を制す。それがとっても快感です。
H:僕も早く、そういう快感を味わってみたいです。もっと修業せねば...


◇初級設備でもコンテストは楽しい

J:コンテストに興味を持った当初は、10W機(TS−180X)でしたので、それで7MHzのCWとかでXPOとかに参加してました。運用技術的にも低かったの入賞はできませんでしたが、自分なりの目標を持って臨めば、十分楽しいものだと思います。
H:僕も中学生の頃は同級生3人と、チャリンコにバッテリー、リグ、アンテナ、ポール等々積んで、往復3時間くらいかけてコンテストやってましたよ。入賞なんて全然できませんでしたが、今思うとあの頃の経験はとても貴重でした。
L:開局当時、10WにGPで7MHzに出たことがあります。しかし、ちっともQSOできなくてなぜ皆さんあんなにQSOできるのか不思議に思いました。ところが、アンテナを自作の地上高6m程度のダイポールに代えたら、聞こえる信号も強くなって、QSOもずいぶんできるようになったことを覚えています。
H:今年のオールJAは南北を川に囲まれた土手の上でやりましたが、10mちょっとの逆Vとベアフットでも非常によく飛んでくれました。ローバンドのPHONEであんなにランニング出来るなんて思っていませんでした。
J:HFで入賞を狙うには沖縄からのハイバンドとかの特殊なケースでないと、メジャーでは難しいと思います。やはり、局数とか得点を自己ベストをクリヤするとかの、丁度いい目標が立てられるかどうかが楽しむための鍵なんじゃないかと思います。

J:VUとかですと、ロケーションのよい場所に移動すれば、10W設備でも入賞は可能だと思います。
L:学生の頃、50MHzの10W機を持って山に移動した時に、平地で聞くのとは比べ物にならないくらいバンドが混んでいて、びっくりしました。たいしたアンテナではないのですが、次々と呼ばれてすっかりこの世界にのめり込んでしまいました。
U:標高が低くても、ひらけたロ−ケ−ションであれば 10w + GP でもたくさんできますよね。
J:自分の設備だとどういう部門にどういう形態で参加すると、どうなるのか。それを計画して、実際に実証してみるというのがコンテストなのではと思いますので、それができれば10Wでも十分楽しめるのではないかと思います。


 
>>> Part 2 マニア向け編 <<<

◇未公開オペテク集

−周波数確保のテク
U:混雑したバンドで周波数を確保するのは至難のわざですが皆さんどのようにされていますか?
J:空いてる周波数を短時間で見つけられるというのはワッチ力じゃないかと感じます。
L:バンドを一通りぐるッと聞いてみて、あまり混雑していないところというか混信のレベルが比較的少ないところを見つけています。各バンドの下の方の周波数は、気合の入った局(パワーとか根性とか)が多いので、混信が激しいですね。比較的上の方が確保しやすいと思います。
J:混雑しているバンドでも、比較的カブリが少ないところや、微妙な間隔の調整のしあいで、周波数が取れるのじゃないかと思います。バンドによってその合間がどのくらい必要なのかが違いますので、バンド文化を知ることが必要かも知れませんね。
H:やっぱり普段からのワッチ・運用が重要でしょうか。
O:込んでいるけど呼ばれそうなところと、すいていているけど呼ばれなさそうなところ、どっちを選ぶか?ってときは、自分だったらどう呼びにまわるかを考えて決めます。意外とバンドのローエッジを避けて混信の少ないところでCQ出すのが正解だったりします。
U:空き周波数を見つけたあとですが、
  ? か QRL?
 JH4UTP    を2〜3回
 JH4UTP TEST を2〜3回
とやって反応がなければ短いCQをだすスタイルが多いです。QRL?で即CQよりトラブルが少ないような気がしますよ。
J:そのコールサイン2回打った時点で呼ばれてしまい超ラッキーなこともありました。

O:430MHzのFMなんかは他のバンドを運用しながら空き周波数を探すわけですが、それでも空きがないときは、もうすぐ空きそうなところをチェックしておきます。コンテスト以外のQSOとか、CQ連呼で全く呼ばれていないところとか。
H:VUHFならビームアンテナを使用することで、ある程度は混雑回避できると思います。僕はJARL4大の430FMでも周波数確保に苦しんだことはありません。
J:あのアンテナ(マッハ7)は別格だと思いますよ。hi

−周波数のっとり屋対策
U:周波数を取ったり取られたりについてどう思いますか?
H:カブしてくる局が41とか51なら「こっちのパワーが足りないのかな?」と諦められますが、ローバンドなどでいきなり59でカブされると頭にきますよね。Hi
U:そうそう、人が捌いているのに 50Hz も離れていないところでいきなりCQ。文句を言っても、ひたすらCQ。CQ合戦でお互いほとんど呼ばれぬまま、ン分経過...というパタ−ン。送受がずれてんじゃネ−の?とも思うのですがこちらが根負けしてCQやめるとちゃんとオンフレでコピ−してるんです(ガァ〜ッ!!)。
J:故意にやられたかな、と思う時はあります。自分が呼ばれていれば、むりやりランニングを続けます。混信の中で交信を平然と続けられるかも受信能力でしょう。そんなに呼ばれていないなら、効率を考えてQSYしてしまうときもあります。
O:CWのオンフレで意図的に潰しにかかってくる局は、自分が誰を潰そうとしているのかさえ分かっていない場合が多いようで、こちらから呼ぶとちゃんと応答してきます。結局は、突然オープンしたんだと考えることにして、こちらがあけ渡すことが多いのですがH:そうですね、ある程度のレートで呼ばれていた時なら、とりあえず負けずにCQを続けます。でもローバンドの場合、カブされ始めてから数分後にはもれなく僕がQSYしています。Hi
O:コンテストなら何でもあり、という風潮だけはいけませんよね。でも、意図的な場合ばかりでもないようなのであまり恨んだりしないように心がけています。自分がうっかり他局を潰しているケースもあるでしょうし。
J:相手のフィルター特性と自分の特性の違いや、送受周波数のズレとかによるものも多いのじゃないかなと、最近は思います。
U:たしかに少しずれて呼ばないと拾ってくれない方が意外に多いですよね。全くオンフレででてくるなかにはそういう方もいるかもしれません。お隣にどこまで近付いてよいかというのは悩むところですし。
L:コンテストにおいては致し方ないところですね。効率良く稼ぐには、できるだけいい周波数でCQを出したいとみなさん考えていますからね。
J:例えば3.5CWは15KHz幅しかないので、500Hzおきに並んだとして、30局しか同時にQRVできません。これらの局がずーといつまでも出続けていては、他の局はCQを出せないということになります。ある程度代替りをして、うまく交代して行くためには、ある程度の割り込み?というのは必要なのではないかとも思います。
U:私の場合は電信で混雑しているときなら 250Hz フィルタ−で上下端にでてくる位は許容範囲ですね。うまいかたはそこから回りの状況をみて実にうまくじわじわQSYして受信し易い帯域を確保されているようです。から振りCQばかりのとき 100〜200Hz 位離れたところに出現して、私のCQをもろともせず快調に Running するワザは見事なもので、呼ばれていないんだから呼ばれる方に周波数を譲るのもやむなし的気分になります。
J:呼ばれていない局は既得権を主張せず、譲っていけばよいわけです。
L:某局は、7MHzの電話で『さっきからずーと聞いているけれど、全然呼ばれていないね。私がこの周波数を有効に使うから、周波数を譲りなさい』と言って周波数を確保したそうです。Hi
O:CQってのは要するに、「私は*エリアの***と申します。」と名乗っているようなものだから、最低限のモラルは維持されると思います。個人、社団を問わず、自分の運用しているコールサインに誇りをもってやっていればそれでよいのではないでしょうか。U:あまり強引だとネットワ−クで名ざしされて恥をかくことにもなりますからね。


◇山の上シャック

U:最近、山の上シャックが随分増えましたね。
H:某DX誌の表紙に載っていた遠笠山シャックに憧れたりしましたが、学生の僕には夢のまた夢。河川敷や丘の上が僕には良く似合ってます。Hi
L:私も長年夢見ています。アンテナやパワーを思う存分使うことができるのでしょうね。何といっても、家族や近隣住民からのブレークに気を使わずにコンテスト参加できるというだけでも精神的に楽ですね。
J:憧れますね。私も一応「山の上」から出ることが多いのですが(hi)、やはり固定KW設備が山の上にあると言うのは、とんでもなく、凄いことです。
L:そのかわり、アンテナ等のメンテナンスに費やす時間もそれ相応にあるのだと思います。コンテストに参加する時間を1とすると、保守メンテナンスにかかる時間はいったいどれくらいなのでしょうか? でも、将来は実現したい夢ですね。
U:メンテは大変みたいですよ。自分のちっぽけなタワ−の面倒さえ思うようにできないので山の上シャックを維持する方の情熱には頭がさがる思いです。
O:得点や順位に反映される努力の仕方にはいろいろあって、その一つが圧倒的なロケーションとシャックの環境の確保なのだと思います。
J:しかし、誰がやっても勝てて当り前の環境を手にいれてしまったら、自分がオペレートする意味が薄れてしまって、コンテストもつまらないものになってしまうのじゃないかなと思います。某遠笠山の送信所の方そういう心境ではないかな。コンチネンタルリーダーとか目指すとかじゃないとやりがいがないかな。
U:でもこれだけ増えると山の上だから必ず勝てるとも限らなくなりそうですよ。恐ろしや〜。


◇地域間格差について

−地方から参加するとどんな感じ?
J:地方から参加したことが無いので何とも言えませんが..ここはUさんとOさんにお聞きしたいところです。
U:う〜ん、4 に QSY して 3.5/7MHz メインの運用になってから、コンテストに占める単なる周波数確保のウェ−トが増えて、正直言ってうんざりしてきてるところもありますねぇ。
J:なるほど、都心部の方がバンドの選択肢が多くて、工夫のしがいがあるということですね。私が思うに、地方の方の方がハイパワーであることが多いように感じますが、それは地域間隔差を埋めるための工夫ではないかと思います。そういう工夫の余地が残されいるのであれば、あまりことさら言う必要のあるものではないのではないかと思います。また、簡単に勝てないからこそ面白いのだし、工夫をして行く過程がコンテストの楽しみそのものだと思うのですが...
U:そうですね。とりあえず今は100〜200wでどのくらいできるか挑戦しているのですが、ロ−バンドの周波数確保とスキャッタ−の打率向上のために正直言ってもっと電力が欲しいです。あと開けた湿地に移動してフルサイズを高々とあげたらどのくら電力差を埋め合せできるかも実験してみたいですね。

−ALL JA とフィ−ルドデ−は格差小?
U:ALL JA やFDに関してはコンディション次第で全国何処からでもチャンスがあると思いますがいかがでしょう。
L:そうですね。HFの比重が大きいこともあって、絶対有利なエリアというのはないと思います。それでも最近の状況を見ていると西日本が比較的有利かなと感じています。WRTCのように同じような設備で実施してみて、結果を見たいですね。
H:県マルチでしかもHFがあるコンテストなら、大票田から離れたエリアでもSc・Es次第で都市部のVUHF稼ぎに対抗することが可能なのでは?
J:FDのレコードはいまでも6エリアにありますし、コンディション次第でしょうね。
L:FDのマルチMIXに関しては、昨年Bさんがこれまで1エリアからの優勝は無理ではないかというジンクスを見事に打ち破ってくれましたね。しかし、お話しを聞いてみると並大抵の努力ではなかったようで、やはり人並みの努力では難しいのかなと思いました。

−地方はお手上げ? 6m & down と全市郡
U:6D、市郡は格差がでかくて地方はお手上げという感じです。
O:両コンテストとも理由は同じですよね。結局、都市部にはVUHFの局数が多いくて、それがそのまま高得点につながるルールだからなわけで....。
J:6&DというかVUは圧倒的に格差がありますね。ですのでエリア別表彰になっているのでしょう。全市全郡は、マルチMIXと社団はVUのために1エリアが有利になっているのでは、と感じます。しかし、1エリアのマルチMIXの得点上昇率が激しすぎるのも事実で、これは個人の努力による部分もあるのではとも思います。
L:特に全市全郡は現在の局数傾斜型のルールではなく、マルチやポイントの計算方法を考え直してみることが必要だと思います。例えば全バンド通しての市郡区をマルチにするとか、HFの点数の2点にするというのも面白そうです。
J:これから数年したら、1エリアが泣きを見ている状況になるかも知れませんが
O:でもね、私の場合、全市郡に限っては8エリアからやっても、1エリアからやってもあんまり順位が変わらないんですよ。数年前と今じゃ状況も違うんですけどね。1エリアに強豪が集中しているのも事実のようです。
U:ハイバンドで都市部が安定して開ければ地方にも日があたるってコトですね。ちなみに電信マルチは地方の天国なのですが、これはVUHFの電信が少ない為でしょうね。


◇規約改正について
U:JARL News 8月号で、コンテストル−ルの見直しについて意見を募集していますのでこれを肴にしてみましょうか。

−ゲスト運用の導入とマルチオペ
J:いろいろな形態の参加が見込まれるわけですよね。シングルオペなら、
  @ 免許による免許人によるシングルオペ運用(従来の個人局)
  A人局免許によるゲストオペによるシングルオペ運用
  B団局免許による構成員によるシングルオペ運用
  C団局免許によるゲストオペによるシングルオペ運用
J:ここで少し論議になるかも知れないのは、社団局設備と個人局設備が同じ土俵で戦うことに不公平感が無いかということではないでしょうか。
U:並の社団局より優れたス−パ−個人局も多いから問題にならないのではないかしらん?
L:その昔、DXコンテストにおいてクラブ局からシングルオペで参加することに対して、議論になったことがありますね。その当時は、クラブ局と個人局では設備的な差が大き過ぎるという見解だったと記憶しているのですが、最近は個人局の設備がグレードアップし過ぎて、そういった考え方もなくなる方向にあると思います。いずれにしても、ゲストオペ制度にも対応できる考え方だと思います。
U:曖昧でなく合理的なところがよいですね。ゲストオペでも気兼ねなく運用できるのも魅力ですね。
L:環境的に500W,1KWは現状難しいので、どこかのシャックから一度DXコンテストにフル参加してみたいですね。
J:マルチオペですと
  @社団局免許による構成員によるマルチオペ(従来の社団局)
  A社団局免許によるゲストオペを含めたマルチオペ
  B個人局免許によるゲストオペによるマルチオペ
J:ここではやはり、個人局コールでも仲間を集めればマルチオペに参戦できるということが、面白そうですね。2TXが丁度手ごろですね。まずは変更申請しないと・・・。

−時間の変更(6m & down, Field day)
U:18:00からだと早めに焼肉をしなきゃね。
J:この間の6m&Downを考えてみると18:00からの運用だったらきつかっただろうね。昼間は暑くてアンテナ上げどころじゃなかったから、18:00じゃ間に合わないんじゃないかな。
H:移動組にとっては、21:00って良い時間だと思います。暗くなる前までにアンテナ上げ終わらせて、開始前までに食事・一休み・CONDXチェックなどをする、というパターンの方多いんじゃないでしょうか。

−使用周波数帯
U:ALL JA については Es, Sc が使える周波数だけなので condx 次第で全国どこでも優勝できる点が魅力だと思います。2m 以上があると大都市が有利になるので、現状のままの 3.5〜50MHz がバランスがよいですね。
J:周波数区分は大体いい線行っているんじゃないかと思います。これ以上地域間格差がつくような変更はいただけないですね。

−コンテストナンバー
U:出力表示にせよオペ名にせよ一定の効果はあったと思いますが対処療法の感がありました。電力別部門やログへのオペレ−タ記載、2TX等は本質的な問題解決を目指した点が一歩前進と思います。
J:やはりこんがらがった時は、BACK TO BASIC。NRはマルチ情報以外なしでよいと思います。本質論で行くのがよいですね。

−電力の区分とQRP
U:一律100W制限という案もあったようですが、これが見送られたのはちょっと残念です。ワンメ−クレ−ス的なコンテストも面白いとおもいますね。
H:僕も色々な意味で100W制限は賛成でした。今一番の問題はやっぱり派手なオーバーパワーでしょうし、その抑止力に大きく貢献する案であると感じたのが一番の理由でしょうか。しかし100Wに一律制限しちゃうと1アマを取って1KWを...という工夫を取り上げてしまうことになってしまうとも思いますが、僕自身国内コンテストはベアフット(100W or 200W)で十分だと思っています。そうすればローバンドでランニング出来る局も増えますし、より初心者が入りやすい雰囲気に近づくと考えます。
J:結局これは国内コンテストに500W、1KWが必要なのかどうかという点が、論議の対象ですね。
H:パワーと一言でいっても色々な目的があると思うんです。ロケーションの悪さのカバーのため、Scの打率向上のため、新たなパス開拓のため、または周波数確保、他局を蹴ちらすため等々様々です。この辺が議論する上で難しい点ですよね。
J:電力別部門でやってみて、パワー部門毎の参加者数の推移をみて、いろいろ変更して行けば良いと思います。
O:メジャーコンテストではなくとも、出力の上限があるコンテストを試みてみたいですね。「なす電信」とかQRP部門のあるコンテストとかは存在しますが、若干、趣旨が違うようですし。
L:フィールドデーコンテストでパワーを50Wに限定するのは面白そうですね。
U:50Wとという同じ土俵で勝てば重みがありますよね。

−2TX種目の新設
U:オ−ルバンドで参加することが年々難しくなっている社団が楽しめるようになるとよいですね。ゲストオペと組み合せて個人コ−ルで参加も面白そうですね。
J:/7から個人局コールで2TXとかやっちゃいましょうか?この部門を普及させるためにも、クラブ対抗に加算OKにしてもらえるといいんだけどね。そうすれば、一人じゃまだ運用や移動が難しい局を教えながらやれるんだけどなぁ。


−マルチオペ・ジュニア
J:社団ABCの区分がいままで実際の運用者とは無関係であったのが、そもそもおかしかたったのでしょうね。
U:区分が形骸化している社団もあるようですし...

−ニューカマー
J:電信部門にもニューカマーがあるといいと思いますけどね。それと開局2〜3年に伸ばしたほうが、実際的じゃないかな。

−クラブ対抗
J:クラブ対抗は難しいですね。いっそのこと某2クラブは参加資格無しにするのが一番よいのでは? hi 平均点にするとかの意見もあるようですが、それこそどこぞのクラブが調整すれば勝っちゃいますね。
U:クラブ対抗はどうしても頭数の勝負になるので、チ−ムコンテスティングの実験をしています。詳細は別項で紹介していますが結構盛り上がっていますよ。
H:チームコンテスティングって少人数制なので、チーム内での自分の得点が占める割合が高くなりますので燃えますよね。是非、多くの方達に参加して頂きたいですね。
J:これからマジでやるならチームコンテスティングがいいじゃないでしょうか。

−その他
U:全市全郡かフィ−ルドデイのマルチをロケ−タの上4桁にしたら面白いのでは?
J:全市全郡のマルチをロケータにしたら、全市全郡ではなくなっちゃうので、そこのコンセンサスが得られるかどうかですね。新設するにしても現状空いている日程がないのも事実ですから難しいところですね。
J:マルチは上4桁にすると430、1200とかではPM95ばかりでつまらないかもしれませんね。私はWASAアワードもHFとVUHFに別れているように、コンテストもDXもOKなGL HFコンテスト(上4桁)とGL VUSHFコンテスト(6桁)に分けてスプリント的に開催すると良いのではと思っています。
U:あと、オールアジアコンテストについては、すでにJIDXにその役目を譲っていると思います。それより東アジア〜北太平洋地域からも4大コンテストに参加できるようにした方が面白いとおもうんだけどなぁ。
J:ALLJAと全市全郡を週末へ移行し、DXもOKにすれば良いのではと思います。そうすれば、ハイパワー部門は地域間格差などと言わずにより面白くなくなるかも知れないね。ALLJAは6大陸、全市全郡はカントリーがマルチとか。



◇コンテスト道、悟への道のり

−こんなコンテストをしたい!
U:こんなコンテストをいしたい、という夢はありませんか。
L:例えばシングルオペコンテストとか。ルールは簡単で全ての運用は一人で行う。交信対象は全世界。マルチはJCC/JCG+DXCC+CQ ZONE。時間は3時間程度のスプリント形式。法律の範囲内ならパワー無制限、複数同時発射可能。パケクラ使用可。
L:こんなコンテストだったら一体どんな局が有利なのか見当がつきません。Hi。それだけに誰でも入賞のチャンスがあるように思えます。
U:参加者全員がネットワ−クでつながって自分のQSO情報をリアルタイムで流しながら競技するというのは? ネットワ−クから自分の欲しいマルチやQSOしていない局の情報をどれだけ有効に活用できるかも競うわけです。
J:これはネットワークを活用した次のコンテストとして研究する価値ありそうですね。あと、CQ出していた方は1点、呼んだ方は3点とかにするのも面白そうです。

−コンテストのおもしろさとは
U:結局コンテストのおもしろさってどんなところなんでしょう。
L:多少ハンディを背負っていても、いろいろな工夫次第で自分よりも優れた設備の局に勝てるところにありますね。また、創意工夫したことが比較的すぐ結果に現れることですね。例えば今回はここがまずかったので、次回はこのように改善しようと考えて参加した結果、それが得点に現れる点が魅力です。
U:ライバルとの勝負であると同時に、設備からオペレ−トまで自分のやったことの全てがスコアに表れるから自分との戦いでもあるわけですよね。
J:やはり自分の努力と工夫がすぐにスコアという形に反映されるのが面白いのかな。それと誰もが、私みたいに家にシャックがなくても、できるというところかな。DXCCだとこうはいかないでしょう。
L:また、常に異なったコンディション、設備、運用形態で参加することになりますので、運用中の駆け引きが楽しいです。特に短時間のコンテストや設備よりもオペレートによる差が得点に現れやすいコンテストはエキサイトしますね。
J:6時間程度のスプリント的なものがスリリングで面白いですね。オール千葉で548QSO/6hをやったときは、感動しましたね。
H:そうそう、短時間ものって、開始前のモチベーションを終了まで維持し易いですので、戦った時間の割には充実感を味わえます。
J:最近特に熱くなったのは、オール埼玉の県内マルチバンドとかこの間のALLJA1とかですね。つまり、ライバルがいるかどうかです。その相手に、特に設備差がなく、差が出るとしたら運用テクニックの部分だけというのが、頭に血が昇ります。XYLからはLさんが出てたんじゃ勝てないね、と言われてます。hi WRTCとかはこの発想ですよね。
O:こんな具合にあまりにも広いアマチュア無線という世界の中で、コンテストという共通項をもった仲間と競い合えるところもたのしいですね。今まで数秒間のQSOしかしたこと無くても、ラグチューが盛り上がったり、一緒に美味い酒が飲めたり。
H:僕もこれが大好きです。いま家にアンテナが上がってないので出来ないんですが、パケットの YOU?AIフィールド でのやりとりも大好きですよ。
U:まさに昨日の敵は今日の友、ですネ!



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◇電力について

−ハイパワ−のメリットはなに?
U:先日、500W以上のハイパワ−が国内で必要かという議論がもり上がりましたね。
J:私も10年以上前の社団局時代に、リニアの台数を揃えることに専念してこともありました。もちろん500W出るかでないかの物ばかりでしたが。
U:そのころJさんの隣のキャンパスで私は板金にいそしんでいましたよ,hi。
J:ハイパワーでシリアスにコンテストをやったことが無いので、それが本当に必要なのかどうかが身を持ってはわかりません。揃えてセッティングするだけで、ほとんど運用しないで酒飲んでましたから、hi。10wと50w、100wの7db、10dbという違いから想像するには、気分的にはかなり違いそうだなとは思っていますが。
U:やはりロ−バンドでは違いますね。なんといってもQRMが少なくなるので楽ですね。
J:6、8エリアからの3.5とかでは、500Wとかが必要だという話もありますし、混信の中で気付いてもらうためにパワーが必要だと言うことはなんとなく理解できます。
−ハイパワ−は面白いか?
U:でも国内競技でがんがん外国に飛ばすのも考え物ですし、QRMよけだけのハイパワ−は競技的にはつまらないような気がします。
J:パワーで呼ばせて捌くだけというサルのような運用には飽きがくるのではないかなと思いますし、競技性は薄いでしょうね。
L:人間一度はハイパワーを体験してみないとこれに気づかないんですよね。
U:私も社団で大電力で運用した経験があるから、ベアフットの運用が今面白く感じるのだと思っています。
J:やはり、今一度、シリアスに500W運用をしてみて10db、7dbの違いを実感したいですね。シャックがないので、ゲストオペかな。
L:DXとかで珍局のパイルをウンKWでぶち抜くのは確かに快感ですが、そのうちにそれが当たり前過ぎて面白くなくなってしまう。ローパワーだからこそより一層の快感が味わえると気づくはずです。コンテストも同じだと思います。私は必要最低限のパワーで最大の成果を上げることに楽しさを感じています。

−ハイパワ−も使い様
H:コンテストとかDXパイルとか、"争い" のテイストが加味されている世界にハマってくると、楽しんでいくためにはある程度パワーが必要になってくると思うんです。問題はその 程度 ですよね。
J:電力入れれば、それだけ可能性が大きくなるわけですが、それをうまく楽しめるところまでで止めておけるかどうかと、電力はまさに力なので、それを扱うことの責任と振舞いができる人格かどうかに依るのではないかと思います。パワーはどこか悟りみたいな所に至らないと、無くてはやっていけない麻薬のような物なのでしょうね。
U:ま、同じ結果なら電力があったほうが楽にとれることは確かですからね。それが面白いかどうかは人それぞれに体験して感じていただきたいです。おっと、合法的にお願いしますよ。
O:今はコンテスター間の潰し合いが問題になったりしてますが、あんまりコンテストだけ遠慮してQRP化していくと、非コンテスト局に潰されたりして.....。
U:ははは、3.5/7MHz じゃ冗談で済みそうにないですね。


◇不正行為はまだあるか?
U:昔は水増しなどの灰色のウワサを時々聞きましたが、最近は随分参加者のモラルはあがりましたよね。
J:なんか昔は良くあったらしいですが、今でもあるんでしょうかね。情報公開が進めば、無くなるものだと思います。
L:その昔コンテスターはなかなか自分の情報を外に出そうとしませんでした。設備はもちろん、結果も発表されるまで内緒にしている局が多かったです。その代わり他人の設備や結果は非常に気になって、いろいろと想像をめぐらしていたわけです。ですから予想以上の結果を見ると、有らぬ想像をしていたのも事実です。
U:インチキするとすぐわかる、恥ずかしいという抑止力も重要でしょうね。
O:それってとても大切なことですよね。不正行為に対する罰則の強化や、審判のを導入するのも一案ですが、きっと限界があるでしょう。それよりもまず私たち自身が、ライバル局から信用を失わないように心がけなくてはなりませんね。
L:最近は、コンテスター同士の情報交換が活発になったこともあり、そうしたことはなくなりましたね。


◇ログ審査
U:いくら全体のモラルがあがっても最低限の審査はしないと競技が荒れると思います。JARLも最近はかなり突っ込んだ審査をしているようですので、これによりさらにモラルアップが実現できればいいですね。
L:コンテスト委員にアクティブなコンテスターが加わりましたからね。また、専門の審査分科会も新たに発足しました。国内、DXを問わずアクティブに参加されている方々がメンバーになっていますので、これまで以上に公正かつ厳密な審査が期待されます。また、電子ログによるクロスチェックやデータベース作成にも期待しています。
J:インチキをしている人は少ないと思いますので、その1人のために莫大なコストをかけて審査をするというのはどうなのかと思います。しかし、全くしないとなると、インチキをしないまでも、コールやナンバーのコピーが乱雑になったりする可能性がありますので、ユニークチェックやマルチのミスコピーとかを行う必要があると思います。
O:落とすための審査 vs 拾うための審査、審査の労力と費用 vs 信用や権威の維持,指導的配慮、公平性、....これはいろいろなあって難しい課題ですね。小さなコンテストでは、電子ログのみ受け付けるというのがあってもいいのかも知れませんね。そして完璧な審査を行う。
H:最近はロギングソフトが一般化していますから、電子ログの導入をして頂きたいです。
J:KCJ方式が一番なのですが、JARLとかではできないでしょうね。WWもCQマガジン社という企業体が行っているので、コストがかけられるのでしょうね。JARLは今や火の車ですから、効率的な方法を確立する必要があるかと思います。
U:コンテストは基本的に自己申告の紳士のスポ−ツなわけで、審査が不正の抑止力となれば、その役割のほとんどは果たしているんじゃないんでしょうかね。
O:審査の手段は今後どんどん可能性が広がってくるでしょう。これからは、主催者がどのようなポリシーで審査するのかが大事になってくると思います。

−・・・−

U:いやいや、今回はいつになくシリアス&ハ−ドなお話でみなさんお疲れだったでしょう。この続きは来年の楽しみに。ではまたコンテストガイドブック Vol.4 でお会いしましょう!

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